【短編】若妻の電話
蜜電話
「それでどうしたの?」
「あの・・・今、オナニーしてるんです」
淳子は、さすがにちょっと驚いた。
浩司は、オナニーしながら自分に電話してきたのだ。
「・・・」
「お義姉さんは、ぼくのこと、どう思ってるの?」
「どうって? かわいい弟だと思ってるけど・・・」
「それだけ?」
「それだけって?」
そのとき、淳子は、
浩司が自分のことを考えて、
オナニーしているのだと思った。
「お義姉さん、怒らないで」
「何を?」
「お義姉さんのこと考えて・・・してるんだ」
「・・・」
「ごめんなさい・・・」
今ここで、
浩司をたしなめては、浩司が傷つくだろう。
それに、
自分も浩司を想って慰めているのだ。
「別に謝ることないじゃない?」
「だって・・・お義姉さんは、兄貴の嫁さんなんだし・・・」
淳子は決心した。
「浩司くん?」
「はい・・・」
「あのね。浩司くんが告白してくれたから、私も言うわ」
「・・・」
「私も浩司くんが好きよ。ひとりの男性として・・・」
電話の向こうで、
浩司が驚いているのがわかった。

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